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2003.12.29

三蘇村編(+鄭州)

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みな さん、こんにちは。

 今月の遺跡巡りは三蘇村です。三蘇村は、河南省の[夾β]県(中国語の発音で
jiaxian、[夾β]は陝西省の「陝」の字の左右逆さま)という田舎町の近くにあ
ります。ということは、三蘇村に行くにはまず、[夾β]県に行かなければなりま
せん。[夾β]県には、鄭州からバスが出ています。そして、[夾β]県から「三蘇
村」行きのバスがあればいいのですが、残念ながらありませんので、近くまでバ
スで行って(どこ行きかは失念)、途中で降ろしてもらって、三蘇村まで8キロ
の道のりを三輪の相乗り輪タクで揺られて行きます。これを読んでもおわかりの
通り、三蘇村はすごい田舎です。はっきり言って、中国初心者は絶対に一人で行
かない方がいい……というかたどり着くだけでも難しいと思われます。ただ、そ
んな田舎にもかかわらず、遺跡が三つもあり、しかも、それぞれ田舎にしては整
備されています。それは何故か……ともうしますと、ズバリ、中国歴史上、有数
の天才であり書道家であり政治家であり、その他いろいろであった(ちょっとひ
いき目入っています(^^;)蘇軾(以下蘇東坡先生と呼称)とその弟君蘇轍(以下
小蘇先生と呼称)のお墓があるからです。しかも、そのお墓はお父様の蘇洵(以
下老蘇先生と呼称)の衣冠墓を付け加え、中国でもっとも優秀な文学家一家であ
る三蘇ファミリーのお墓が三神合体とあれば、もう行かずばなるまい――となる
のは蘇東坡ファンなら誰でも理解できるはず……って、蘇東坡ファンなんて普通
いません、日本には(^^;。

 ……と思い入れたっぷりの前置きはともかく、遺跡の紹介と参りましょう。

 144,三蘇墳

 文字通り三蘇ファミリーのお墓。私の持っていたガイドブックによると、「も
ともと蘇東坡先生と小蘇先生のお墓があり、その後老蘇先生の衣冠墓ができた」
とあります。しかし、冷静になって考えてみると、真ん中に老蘇先生の衣冠墓が
あり、その左右に天才兄弟の墓が……ということは、最初からこういうレイアウ
トにして作ったんじゃあ……と自分が尊敬する人物の墓にまでつっこみを入れて
しまう私はダメでしょうか(^^;。

 145,蘇東坡像

 前述の通りすごい田舎なのですが、それにしては立派な像です。はっきり言っ
て「蘇東坡先生で村おこし」を目指し、そして失敗した跡が見て取れる……とい
うのは言い過ぎですね(^^;。

 146,広慶寺

 ここにはなんと蘇東坡先生の文学作品を書いた書道作品(別の書道家によるも
の)の石碑が「これでもか~」というくらいにあります。あれだけ大量の蘇東坡
先生の文学作品を書いた書道作品はここにしか無いでしょう。(石碑ですが……)
 見たところ……って、見てもわからないのですが、たぶん現代の書道家による
ものがほとんどのような気がしました。で、ここで見ると、「書道家による蘇東
坡先生文学作品人気投票」ができます。結果は、たぶん「念奴嬌」一位、二位は
たぶん「水月歌調」です。

 ちなみに鄭州=三蘇村=鄭州は朝出れば日帰りできます。私は日帰りで行きま
した。(というかあんなところ外国人が泊まれるようなホテルは絶対にない(^^;)

 最後に通過地点だった(?)鄭州の遺跡を一つあげておきます。

 147,商代城壁跡

 ここはすごいです。何と言っても時代が商ですからね。しかも、いまだにしっ
かりと残っている……版築ってすごい技術なんですね。陳舜臣先生の『中国の歴
史』に何人の奴隷を使って何年で作った……とか言う計算がありましたが、すご
い年月だったように記憶しております。

 というわけで、「今月の遺跡巡り」はこれまで。来月は……もうちょっとメジ
ャーな場所にします。

 それでは、また。

03/11/09(日) 19:09 河村 豊(HQE01543@nifty.ne.jp)

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