集中報関
集中報関というのは、深セン地区で行われている通関方式です。これは、香港=深セン間の物流量が多く、細かく通関の審査をしていると時間がかかって仕方がない&渋滞がひどくなる、等の理由で考えられたものだと想われます。(以上の理由により、集中報関は陸路税関で行われており、一般に海運の場合は行われていません。)
普通の通関との最大の違いは実際の輸出入の時に通関手続きをせず、一ヶ月に一回まとめて通関手続きをすると言うところにあります。つまり、ものは工場に入っていても(或いは海外顧客に届いていても)、実際の通関作業は終わっていない、ということです。企業は、月に一回、毎月の分を統計し、税関に届け出て、通関手続きを行います。
じゃあ、何でも自由に出し入れ可能か……というと、これがそうでもありません。通関するときには、予備申請(預申報)というのをやらなければなりません。そして、「清単」というリストを作成し、そのリストに基づいて輸出入します。時には荷物検査もあり、貨物内容がこのリストと一致していない場合は「面倒なこと」になります。
では、どういう利点があるかというと、通関の度にいちいち税関に行って面倒な手続きをしなくてすむと言うことです。予備申請はコンピュータを使ってネットで行いますので、いちいち税関に人を派遣しなくても良い仕組みになっています。
ちなみに、どのような企業でも可能というわけではなく、この集中報関が許されるのは加工貿易企業(以後説明予定)に限られます。
そして、さらに通関速度を上げようと深セン税関が考え出したのが自動検査システム(自動核放系統)というもので……これについては、また折りを見て説明いたします。
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