東方大学城事件(その6)
報道規制がかかったのか、あまりこのネタが出てこなくなりました。私もこのネタで引っ張りすぎた感がありますので、まだ書き足りない部分もありますが、この事件については、とりあえずこれで最後とします。
最後に書くのは自殺を図った(未遂)親方の話です。この親方、常広風と言うお名前です。常さんは、200人あまりの作業員を連れ、大学城の南門と街頭工事を担当しました。ところが、例によって大学城側が元請けにお金を払わなかったのです。常さんは、孫請けの立場ですが、元請けの会社にお金が払われていない……と言うことで、元請け会社は常さんにお金を払いませんでした。元請けの常さんに対する未払いは日本では認められません(というか、不渡り手形を出すことになりますね)が、中国では当たり前のこととして通る常識です。
ワリを食ったのは常さんも元で働いた作業員たちです。一生懸命働いた報酬がもらえなくなった彼らは、連日常さんの家に押し掛け、金目のものは全てかっさらって行きました。常さんのお母さんは寝たきりの病人ですが、そんなこともお構いなしです。また、家が荒れ果てたこともあって、常さんの奥さんも常さんの元を離れ、離婚してしまいました。
どうしようもなくなった常さんは、大学城に出かけ、交渉しました。ですが、やはり支払いはありません。大学側との協議の席上で、大学はどうしてもお金を払えない、払えたとしても30万元が最大で、それもいつ払えるかわからないと言うことを知りました。(ちなみに常さんが持っている債権は163万元 1元は約13円)
絶望した常さんは、「ここで私が死んだら、誰も借金を催促にこなくなる」と思い詰め、協議の席上で薬を大量にのみ自殺を図りました。その後、常さんは病院に運ばれ、一命は取り留めました。また、借金も全てではありませんが、かなりの部分が帰ってくることになりました。
この事件のスゴイのは、この常さんの悲惨な境遇が特殊な例ではないことです。常さんレベルの債権者は百人を越えると言います。また、以前、多くの債権者が大学城のまわりに住み着いていると書きましたが、この例を見てもわかるように彼らは故郷に帰ることが出来ない状態なんだと思います。
老実人喫kui,弄虚作jia的人喫香、zhe是世界共通的現象。不過在中国、zhe種現象表現得太明顕了!!
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