紙の手帳についてなど
以前、加工貿易企業が免税で輸入・再輸出する際に税関の監督管理を受けると書きましたが、実際には「手冊(手帳)」というものを使って管理されます。この手帳には、紙の手帳と電子手帳の二種類ありますが、今回は紙の手帳について書きます。
紙の手冊の特徴は、製品ごとに管理するというものです。加工貿易企業は製品を輸出する前にその製品の材料構成と数量を取り決めた「合同」というものを税関に登録します。「合同」とは、一般の中国語では契約という意味ですが、加工貿易の世界では、税関と加工貿易企業が締結した輸出入計画を言います。
そして、その製品や材料構成・損耗品などの明細を書いた書類を手冊と呼びます。手冊の期限は一般に半年です。つまり、加工貿易企業は、半年間の生産計画をまとめて、その内容を税関に登録しなければならないわけです。経済情勢の変化が激しい昨今に於いて半年間の生産量を予測するのは不可能に近いのですが、加工貿易企業は規定により製品を登録しなければならず、その期間が半年なのです。ちなみに手冊の内容変更は輸出製品数の拡大以外は認められません。
合同が終了したあと、加工貿易企業は、税関に核銷手続きをしなければなりません。核銷とは、照合して抹消するという意味で、輸出入データと合同の内容を照合し、抹消するのです。その結果、余剰材料があった場合は、国外返却、納税して国内販売、次の合同に繰越などの方法が採られます。
以上ざっと紙の手帳(紙質手冊)について書いてみました。電子手帳については、今後時間を見つけて紹介します。
« 最近いいニュースネタがない | Main | 2日空いてしまいました »
「中国(深セン)ビジネス情報」カテゴリの記事
- 労働争議多発(2010.07.10)
- 今一番困っていること(2010.01.09)
- 流れが変わってきた(2008.11.01)
- 中国ビジネス最前線?(2008.01.19)
- 中国人にものを売って金儲けするにはまだ10年早い?(2005.11.27)
おはようございます。
東芝半導体(無錫)で務めていますが、
これから生産管理業務を担当します。
たまたまこのリングを見つかりまして幸いです。
いろいろ物流管理や関連智識を教えていただくて、
是非宜しくお願いします。
*実は今手冊問題で新製品の導入を苦しんでいます、
何かアドバイスをいただけないでしょうか?
Posted by: 孫 祖慰(SON SOI)[ZUWEI SUN] | 2004.04.19 10:17 AM
どうも、コメントありがとうございます。
私の知識なぞたかが知れているのですが、実は無料でここまでばらしているサイトは他にはない……という自負は持っています。ただし、有料サイトのような実力がないので、結局ダメダメですが……(^^;。
あと、手帳問題で新製品の導入が……と言われても、どの部分で苦しまれているのかよくわかりません。よかったら、メールででも教えていただければ……って、多分お助けできないでしょうけれども(^^;。
Posted by: 河村 豊 | 2004.04.19 08:46 PM