中古設備輸入
中古機電(機械電機製品のこと)にたいする規制が強化されたのは、2002年8月1日のことでした。それまでも規制はあったのですが、この規制強化でさらに輸入が面倒になりました。おおざっぱに言って、中古機電は以下の三つに分かれます。
まず、原則輸入禁止であるもの。これは国家が発表したリストに明記されています。よっぽどの理由がない限り、リスト上のものを輸入することは不可能です。
その次が、北京に行って申請しなければならないもの。つまり、地元の検験検疫局(商品検査や検疫などを担当する役所)では申請を受け付けてくれないものがあり、これもリストが発表されています。
最後に地元の検験検疫局で申請できるもの。これは一番簡単だと想われます。
上記でわかるとおり、いずれにしても、中古機電は当局に申請することが輸入の前提条件になります。さらに輸入できる中古機電は、以下の二つに分かれます。
まず、「積み込み前検査」が必要なもの。これも、リストが発表されていますが、どうも明確ではなく、当局の判断によって左右できる類のものです。つまり、「積み込み前検査」が必要かどうかは、実際に検験検疫局で申請したときに決まると言っても過言ではないでしょう。この「積み込み前検査」──その名の通り、中国に来る前、外国でする検査です。この検査は、中国の検験検疫局が定めた機関が行う、ということになっています。実際には中国の役人が現地に赴くか、香港にある中検公司(検験検疫局が香港に作った検査会社)の職員が行くようです。当然、旅費などは企業持ちで、かなりのコストと時間がかかるものと想われます。また、この検査に合格しても、実際に国境に着いたときに行われる検査(本検査、とでも言いましょうか)が不合格であれば輸入許可はおりません。なお、香港を経由する貨物は、香港で中検公司に「積み込み前検査」を依頼することができるようです。
その次が「積み込み前検査」が必要ないもの。これも検験検疫局に申請した時点で明確化します。このタイプも、国境に到着した時点で検査を受けなければならず、その確率は100%です。つまり、中古機電を輸入する場合、国境で必ず検査が必要になり、その分時間がかかります。もたついているとその日のうちに入らないと言う事態も生じ、余分なコストも発生するおそれがあります。
そのほか、深センでは外資企業の自有資金を用いた免税輸入許可について、中古機電であれば市経済貿易局が許可しないため、当該項目での輸入は不可能です。
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