河村 豊氏逮捕さる!!
あなたは逮捕されたことがありますか? わたしはあります。これから、わたしの逮捕についてお話ししましょう。
あれは、わたしが西安交通大学に語学留学していた頃の話です。わたしは、気の知れた仲間たちと一緒に蘭田というところに行きました。仲間の一人が、「水陸庵というお寺がどうもすごいらしい」という情報をガイドブックからキャッチし、私たちを誘って、知り合いのタクシー運転手の車をチャーターして、日帰り旅行に行ったのです。
水陸庵は、予想以上にすばらしいところでした。その後、ガイドブックを頼りに私たちは、蔡文姫墓と言うところに行きました。そこで、蔡文姫の一生の展示などとともにあったのが、蘭田周辺の遺跡地図です。今から思えば、あれが無辜のガイジンを陥れるワナの第一歩だったのですが、そうとも知らない私たちは、その地図の上に「王維の墓」があることを発見しました。王維といえば唐代を代表する詩人で、わたしにとっては、作詩におけるお手本とも言える偉大な人物です。歴史好き揃いだった私たちは、それを見て、二もなく「ここに行こう!!」ということになりました。
私たちがチャーターしたタクシーの運転手は、私たちが何回も利用したことがあり、私たちの好みや傾向などを熟知しています。彼は、いろんな人に道を聞きながら、「王維の墓」を探してくれました。最終的にたどり着いたのは、ある工場の門で、この中に「王維が自ら植えた銀杏の木」があるということでした。
私たちは、その工場の門につくと、守衛室に行き、「私たちは西安交通大学の留学生だが、この中にある王維が植えた木を見たくてここまできた。是非とも入れていただきたい」と言いました。すると、守衛さん(に見えたのですが、この人は実は公安でした)らしき人物が、「ちょっと待ってくれ」と言って、私たちが出した学生証を持ったまま、奥に消えていきました。
我々をずいぶんと待たせた後、くだんの公安氏が出てきて「西安から迎えに来るからここで待っていてくれ」といいました。この時点で私たちは、ここは非開放地区で、入っただけで逮捕されるのだということに気がつきました。
ショックを受けた私たちの目の前を山羊たちが地元住民に追い立てられて門の中に入っていきます。
「俺たちは山羊以下なのか~」
私たちの叫びを受け止めてくれる人は誰もいません。
では、非開放地区というのは何なのか……とか、それからの話は長くなったので、次回に続きます。
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