暴動が止まらない?
以下は中国の暴動の話です。
まだまだいろんな事件が続きます。
中国・広東で数万人暴動 橋通行料支払発端 - asahi.com : 国際
中国で警官が村民に発砲、2人死亡 住民が派出所包囲 - asahi.com : 国際
警官が発砲して二人も死んだり、消防車が老人をひき殺したり……状況から見て、どちらも過失によるものではないと思われます。
その対策として……なのかどうか、わたくしが最近取り上げた給料未払いについて、中央より対策が出ています。
【中国】賃金支払い遅延に罰則、国務院が新条例15日付中国各紙によると、国務院はこのほど、労働者が雇用主から権益の侵害などを受けた際の調査方法や罰則について定めた「労働保障監察条例」を公布、来月1日から施行すると発表した。これまで不透明な部分が多かった賃金の支払い遅延や残業の実施についても罰則が明記されており、今後「資金繰りの問題」などを理由とした従業員との衝突回避は難しくなる。日系企業にも従業員との意思疎通が改めて求められることになりそうだ。(Yahoo!ニュース - 海外 - NNA)
こういう法律と現実が違う……と言うことも暴動につながっているような気がします。つまり、地方が中央の意向を全く無視して住民から搾取していて、権利意識に目覚めた住民たちが、「法律通りにやれ」とさらにヒートアップする……というわけです。(ただし、これはわたくしの推測に過ぎません) わたくしには、拝金主義にはまる官僚と権利意識に目覚めた住民の衝突、と言う図式が思い浮かぶのですが、どうでしょう?
ちなみにこの流れを民主化への第一歩か?ととらえる向きもありますが、住民たちが要求しているのは、あくまで「現体制内で保証された権利」に対する主張であるように見えます。つまり、これをもってして、政府転覆だの、革命だのというのは、無理があるかな……と。だいたい、クワやカマくらいしか武器がない住民たちが、核兵器をもっている体制側に勝てるわけないです。まあ、クーデターだったら……と考えられないこともないですが、現状では、その可能性も低いでしょう。
まあ、中国は分裂と統一を繰り返し……なんて、言う人もいますが、王朝末期って、本当にむちゃくちゃですよ。あと、中国が今のまま民主化しても絶対に失敗すると思います。
« 潜水艦事件決着? | Main | 中港之戦 »
「中国ニュース」カテゴリの記事
- AIIBの拒否権について(2015.06.30)
- 不動産市場はまだまだ底堅い?(2014.08.16)
- 失言が失言足りえる状況(2014.07.26)
- 加齢臭という「伝説の青い鳥」(2014.07.26)
- 中国で放送事故(2014.04.12)
Comments
« 潜水艦事件決着? | Main | 中港之戦 »
暴動に関するニュースが続きますね。
気になるのは内モンゴルなどの少数民族の多い地域でも
暴動が起きていることです。
あまり各地での暴動が頻発するようになるとその揺り返しが怖いような気がします。
Posted by: プーアル | 2004.11.17 04:50 PM
そういえば、内モンゴルでもジンギスカン廟がらみで暴動がありましたね。
今のところ、当局の報道規制の甲斐あって、各地の暴動が連動している感じはありませんが、これがそのうち連動し出すと……ただならぬことにならなければよいですが……。
Posted by: 河村 豊 | 2004.11.17 07:30 PM
はじめまして。
内モンゴルでのジンギスカン廟がらみで暴動についてですが、日本では報道されていないようです。
河村さんは中国が民主化に失敗すると書いていますが、理由はなんでしょうか?
Posted by: ほたる | 2004.11.19 06:28 PM
民主化に失敗する……というのではなくて、民主化しても結果として良くないことになるだろう、と言うIF予想話です。(まあ、民主化の芽自体がないと思いますが……)
この辺は、難しくなってきますが、一言で言うと国民の成熟度でしょう。日本も健全な民主社会建設にはまだまだ距離があると思いますが、中国の状況はもっと厳しいと思います。
国民の成熟度が上がれば上がるほど、民主化要求が出てくると思いますが、まだそこまで到っていない……というのが愚見であります。
Posted by: 河村 豊 | 2004.11.21 06:38 AM