HSKについて(2)
今日も書けるようなので、書き込みます(笑)
先週の日曜日HSKについて書き始めたのを今思い出しました(笑)。HSKという試験が一般の試験と違うのは、まず、級の数が大きいほど偉い……ということです。1級と2級であれば、2級の方が上なんですね。このあたり、日本の履歴書に書けば誤解される恐れがあるのですが……まあ、HSKの級数のイメージすらわからない人事担当者がいるような会社はろくな会社じゃないので止めた方がいいでしょう(笑)。
それ以外の大きな特徴は、弱点の存在を許さないシステムです。HSKは、聴力、閲読、語法、総合などの部門に分かれており、それぞれの部門のスコアと総合点によって、採取的な級が決まります。基本的には総合点により最終的な結果が決まるのですが、最終的な結果は、部門別の級のうち一番低い級より一級上にしかなれません。
ちょっとわかりにくい書き方をしてしまいましたが、具体的に言いますと、総合点で8級に達していても、一部門(たとえば聴力)が2級だったら、その人は3級になってしまうのです。このシステム、受験生にとっては厳しいシステムでありますが、このテストの権威を高めるのに一役買っていると思います。
なぜなら、このテストで8級を取るような人は、だいたい「基本が出来ている」と言えるからです。少なくともわたくしは、8級をもっていて「箸にも棒にもかからない」という人には会ったことがありません。
上に書いた8級というのは、多くの留学生が受ける「初中等クラス」の最上級です。HSK8級は多くの留学生にとってあこがれであり、非常に大きなステータスになります。中には「8級もってたらもう、勉強しなくてもいいんじゃないですか?」と聞いてくる学生もいますが、残念ながらHSK8級というのは、巨大なる中国語世界の入り口に立つ資格を与えられただけのレベルに過ぎません。
つまり、わたくしに言わせれば「HSK8級なんて、まだまだひよっこ」なんです。勉強する余地(のびしろ)なんて、いくらでもあります。逆に言えば、あの程度で成長が止まってしまうなんて、そんな面白くないことはありません。
最後に爆弾発言を……(笑)。わたくしの感覚では、留学生のうち、HSK8級を取った人だけが「中国語学習のために語学留学した」価値のある人だ、ということです。HSK7級まででしたら、日本国内だけで勉強して、もっている人はいくらでもいます。8級も取れないようでは、わざわざ中国まで来て語学を修得するという意味での留学は失敗だった、と言わざるを得ません。
まあ、試験には運不運もありますので、断言するのは酷ですね。上述のHSK8級は、「HSK8級相当の実力」と言い換えた方がいいでしょう。ただ、語学留学している人には、上の言葉に負けないよう、厳しい気持ちで頑張って欲しい……というのが本音です。
あと、留学には「語学修得」という目的以外の留学もあり、それ以外の目的に関しては、現在わたくしが言うべきことはありません。
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