中国人にものを売って金儲けするにはまだ10年早い?
偽造大国中国という記事に功成さんがコメントをつけてくれて、それに返事を書いている時に思いついたのが、標題です。
今、中国に進出している日本企業の多くは、中国国内に製品を販売すると言う目的で来ています。10年前くらいまでは、おそらく中国国内で生産した製品を日本を含む外国に輸出すると言うスタイルがほとんどだったと思います。(ちなみに弊社もそのスタイルです)
確かにこの20年くらい中国の経済は飛躍的に発展し、国内の購買力も上がっています。しかし、偽造品問題を含め、様々な市場の公正なルールが全く実施されていない状況は変わっていません。
偽造品以外にも、売掛債権回収の問題とか、労働問題、税関問題……と様々な部分で不透明且つ不公正な慣行がまかり通っており、法律を守ってきちんと経営しようと言う経営者がずるいことをしてもうけようとする不公正な経営者によって淘汰されてしまう市場なのです。
中国で金儲けをしようと言うことは、すなわち、そう言うずるい連中と競争して勝とうということであり、まっとうな経営者には勝ち目のない市場です。さすがに中国政府もそのあたりに気がついていて、そう言う部分を改革しようとしていますが、まともになるには、まだ10年はかかると思います。
よく中国人はずるがしこいとかがめついとか言うイメージでものを語る人がいますが、中国人自体がそうなのではなく、政府がきちんとした市場環境を整備しないから、そう言う連中がはびこることになるだけなのです。
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うちの会社も今年、生産を発注した会社の社長夫人の親戚が地元の黒社会関係と繋がっていた事が後でわかり、さんざんな目に遭いましたよ。もしかしたら普段から公安とかに袖の下を渡しておけば対抗出来たのかも知れませんが....。
いずれにしても黒社会やら匪賊やら軍閥やら腐敗権力やら、どこに頼ってもきれい事ではすまないのが中国のむか〜しからの習慣のように思えてなりません。正直者が損をする、と言うより、もはや何をもって「正直」と言うのか境界線が見えにくいです。
Posted by: 岸上 孝 | 2005.11.27 02:37 PM
どうもコメントとTBありがとうございました。
岸上さんもいろいろとご苦労されているようですね。それに比べると、わたくしは、直接苦労しているわけではありませんが、それでもいろいろと感じることはあります。
まあ、こんな国が順調に発展できるはずがない、と言うのが正直な感想です。
Posted by: 河村 豊 | 2005.11.27 04:45 PM