子供の名前について
この記事は、将来日本語が読めるようになった子供たちに向けて書くものです。
現在、わたくしの子供は二人おり、長女が「小夜」(幼名:秋風)、長男が「時清」(幼名:新雨)と言います。
まず、長女の名前から。
女性の名前については、昔からこだわりがあり、日本語の音節で2音節の名前、というのが最大のこだわりでした。これは、わたくしが、昔風の人間であり、庶民であるということと関係していると思います。
さらに子供の名前には「典故来歴」が必要というのも、こだわりのひとつです。うちの娘の名前を決めるときは中国の代表的な古典詩集「詩経」をめくって考えていました。そのうちに「小星」という言葉を発見し「いい言葉だな」と念じているうちに「小夜」という名前に思い当たりました。
この「典故来歴」は、後付なのですが、その後、インターネットで検索し「みよしのの山の秋風小夜ふけてふるさと寒くころもうつなり」という和歌を見つけました。この和歌は、漢詩によく使われるモチーフを和歌に取り入れた日中文化融合を体現した和歌で、うちの子供の名前にぴったりに思えました。
というわけで、うちの長女の名前は、「小夜」、幼名は「秋風」になったのです。
次は、長男。
男の子の名前は比較的簡単です。適当に古典をめくって、気に入った言葉があれば、それを音読みすればたいてい名前になります。「時清」は、司馬曙という詩人の書いた詩に出てくる言葉で「世の中が平和」という状態を表す言葉です。
親としては、この子が生きている時代が平和であればいい、という意味をこめています。時代が平和であるかどうかは、個人の力ではどうしようもありません。しかし、平和かどうかは、個人の幸福に大きくかかわってくるのは事実で、平和であれかし、と思うのはささやかな親心です。
それ以外にも尊敬する戦前の政治家高橋是清翁から名前を一文字いただいているという意味合いもあります。是清翁については、『高橋是清自伝』を読みなさい>息子。
幼名の「新雨」ですが、長男が生まれる前の数週間は、ずっと曇りのすっきりしない天気だったのですが、生まれる前日に雨が降り、生まれた日は空がきれいに晴れ渡ったところからつけました。
以上が、わたくしの『名二子説』です。ご本家の老蘇先生の作品には及びもつきませんが、ご容赦を……。
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