餃子事件から見える今旬なチャイナリスク
ちょっと旬を過ぎつつある話題ですが、うちなりの視点をひとつ書きます。
毒入りギョウザ問題ですが、この事件を通して、今、一番ホットなチャイナリスクが見えると思います。
チャイナリスクと一口に言いますが、内容はいろいろありますね。今、一番ホットなのは労務リスクです。労使関係のいろんな法整備がなされてきているのと、労働者の権利意識の高まりやマスコミの宣伝などもあり、今中国の会社は、みんな労働問題を恐れているといっても過言ではありません。
報道されたところによると、この会社は従業員を休みなしで一日13時間働かせ、給与が約1000元だったとか。これが本当だとすると、どう見ても最低賃金や残業手当などを法律どおりに払っていなかった可能性が高く、今のご時勢ではこういう会社は品質問題が起きなくても、いつかは労働問題が起きてストップする可能性が高かったと言えます。
で、輸入側である商社がそのあたりを監査していたかというと、どうも怪しい感じですね。今は、労務関係もきっちり監査しないと中国企業とは付き合えない時代です。安いものには裏がある。その裏が違法行為であれば、その工場がストップしお客さんに迷惑をかける可能性もあるわけで、、、これからは品質以外にもこういう部分に眼を光らせる必要があるのです。
ちなみに欧米の企業はこういう部分にすごくうるさいです。彼らには彼らなりの理由があるのですが、日本企業も「安くてよいもの」だけを求めていたら痛い目にあいますよ~というお話でした。
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