まつりごと
今日も中国語のネタです。
日本人にとって「政」とは「まつりごと」であり、民間の商いや市井のおっさんの行為とは、全く一線を画するものなのです。で、一方、英語では、このあたりの区別が曖昧で、たとえば、市井のおっさんの建前でも"policy"とか言っちゃうわけです。日本ではそんなことはあり得ません。「政策」と言えば、「政府が出した施策」であり、市井のおっさんの考え方などとは全く無関係です。「政権」も同じく、日本では政府の権力を握っている勢力を指しますが、英語で"adoministration"というと民間企業の総務課とか、そういう人たちまで入ってしまうようです。
そして、本題の中国ですが、中国でも「政策」「行政」などという言葉を使います。これらの言葉は、かなり高い確率で日本から輸入された言葉です。つまり、日本で英語などの欧米の言語を翻訳するときに作った造語をそのまま流用しているのです。で、これらの言葉ですが、中国人が使うとどうも「まつりごと」という色彩が薄れ、英語的になってしまうんですな。民間企業の施策でも「政策」とか言ったりしますし、民間企業の幹部でも「行政幹部」とか言ったりします。このあたり、日本人であるわたくしが耳にすると猛烈な違和感があるのですが、どうも「難しい言葉を使ってかっこよく言ってやろう」と考えている人に限ってこういう言葉を使いたがるようです。(ちなみに以前挙げた「初歩」もそういう傾向があるような気がします)
まあ、中国人が言う「政策」「行政」は、中国語としての「政策」「行政」ですから、外国人のわたくしがとやかく言える筋合いはないのですが、民間の商いに「まつりごと」を持ち込むのはやめて欲しいと思う今日この頃ですw。
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