この道はいつか来た道
よく言われていることですが、第二次世界大戦において、日本のマスコミ業界が誇張報道などで国民を駆り立て、敗戦の責任の一端となったことはよく知られています。わたくしの若い頃、よく新聞の社説とかに「我々マスコミ業界の人間は、この事実を反省しなければならない」みたいなことが書かれていたものです。
しかし、新聞業界も世代交代が進んだのか、90年代くらいからそういう論調がなくなってきました。たぶん、今では、そういう論調は全く影を潜めたのではないか、いや、むしろ、彼らは、「昔の栄光を取り戻せ」と思ってるんじゃないかと思います。
特に昨今、伝え聞くテレビ業界の報道の仕方が実にむちゃくちゃです。麻生首相が正式発表もしていないことも、勝手にやると騒ぎだし、内部で協議した結果結局やらなくなったらすぐ「ブレた」と騒ぐ。一方、野党がマニフェストを「正式発表」した翌日に党首が「アレは正式なものではない」と言ったり、次の日には別の幹部が「やっぱりあれが正式なマニフェスト」と言ったり。この党は、以前自分たちで出した法案を審議入り当日に持って帰るという前代未聞のブレぶりを発揮したこともあります。ただ、この辺はテレビでは軽く扱われているらしい。テレビ業界の方にとっては、首相がバーに行ったり、漢字を読み間違えたり、ホッケの値段を知らなかったことの方が大問題に見えるらしいですw。ああ、そういえば野党党首には、故人献金なんて致命傷もありますなw。
わたくし個人は、個人献金はともかくw、ブレるのは良いと思います。内部で討議した結果、間違っていたなら、今までの誤りを正し、積極的に変えていくべきです。しかし、「進化した」とか何とか言って、以前の間違いをごまかしたり、正当化したりしている人は、一生前に進めません。麻生首相は、漢字を読み間違えても、ぶれたことに対しても、きちんと謝っています。そして、新しい方針を打ち出していく、二度と間違えないようにする。これが正しいやり方です。前者のやり方をする人やそれを大部分の国民が支持するような国家は、二度と前に進めないでしょう。この競争社会で前に進めないということは、相対速度で後に下がっていくということです。
結局、この国は戦前と比べてちっとも進歩していないと言うことですね。司馬遼太郎先生が、終戦の日に「なんで日本人はこんなアホなことをしてしまったんだろう」と思ったことは、いまだに生き続けているということです。
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