国会の機能が停止している件
国会の機能が停止しているようです。
今の与党は、法案を提出してから翌日に委員会で可決しているようですね。こういうむちゃくちゃなやり方は以前の自民党でもあり得ないやり方です。麻生政権の時は、審議拒否にあっても最短で13日は可決まで時間をかけています。しかし、今の与党は政府案を出したら、ほとんど審議をせず次の日に可決という流れが続いています。これは審議拒否が無くても同じ。審議拒否が無くても審議時間は2時間かそこらです。
こういうのって、無視できない現象だと思いますね。まず、国会審議というのは実に大事なプロセスであるということ。どんな法律でもグレーな部分というのはあります。そのグレーな部分の白黒をつけていくのが国会審議の役目の一つです。野党側が、条文の細かいところにあれこれけちをつけ、それに与党が答える。その過程でグレーな部分がはっきりしてくるのです。国会答弁というのは、実際に法律が施行されるときの裏付けとなります。例を挙げると今話題の児童ポルノ関連で「ジャニーズの写真は思い出だから云々」というのはまさにそれです。廃案になりましたが、この法案が通っても、国会審議で「例外」とされている行為は罰せらない可能性が非常に高くなります。
つまり、国会審議とはそこまで重要であるわけです。いろんな問題が討議され、与党はそれに一つ一つ答えていく。いわば、法律がたたき上げて鍛えられる最後の過程です。それがないがしろにされているということが一つ。
もう一つは、三権分立のうち、司法権がすでに法無大臣の暴走により与党の手に落ちていくリスクが高いなかで、立法権までこういう形で無力化していくという恐ろしさです。
後者の恐ろしさは言うまでもないでしょう。
いずれにしてもあまりにも常識外れで恐ろしいことが実行に移されているのです。(テレビでは何も言わないでしょうがw)
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