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June 2020

2020.06.10

[シ徐]州西[シ間] 韋応物

独憐幽草[シ間]辺生、

上有黄[麗鳥]深樹鳴。

春潮帯雨晩来急、

野渡無人舟自横。

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 この詩の良さを一言で言うと、「七言なのにシブい」というところです。七言詩だから、優雅で上品な香りが漂っていますが、詩の基調はあくまで「シブい」水墨画の世界。

 もし、この詩を五言で作ったら、ジミーな暗いだけの詩になってしまうでしょう。というか、ほとんどの詩人は、こういう着想に対し、五言の詩を作るでしょう。

 しかし、作者の韋応物さんは、敢えて七言絶句でこの詩を作ったのです。その結果、春の日に蝶々が舞っているような優雅なメロディをBGMに幽玄な水墨画の世界を描き出すことに成功しています。しかも、どちらの良さも消さず、お互いがお互いを高めあう効果を発揮しています。

 あまりに暗くて救いようがない曲をわざと長調で作曲することがあると聞いたことがあります。

 この詩はそう言った逸話を思い出させます。

2020.06.09

雑詩

雑詩
王維
君自故郷来、
応知故郷事。
来日綺窓前、
寒梅著花未?

中国に住んでおりました頃、時々日本のことが気になったものです。「今日も西明石駅では定刻通りに新快速が発車しているんだろうなぁ」てな感じで。

そして、いざ彼の国を離れることとなりました折には、「日本に帰ると南海大道をブレーキをきしませながら204路線のバスが行き来することが気になるんだろうなぁ」とか思いました。

帰ってみると、実際はバスの運行よりも、歩道端で売っているライチやマンゴーの方が気になるのですが。

というわけで、大詩人であらせられる王維さんは、庭の梅の木を気にし(菅公も同じですね)、現代の底辺国民であるわたくしは、公共交通機関や果物などを気にするという話でした。

書いてみて思ったのは、この詩は故郷から来た知人に質問するという形式をとっていますが、実際に誰かが来たわけではなく、自分の心残りを表現するためにこういう形式をとったのではないかということです。

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