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2021.01.27

コケの話

京都などで日本式庭園に行くとコケをよく見ます。しっとりとしたコケの感じは日本庭園にうまく溶けこんでいい感じですね。

一方、中国で自分は結構あちこちの庭園を見させてもらったのですが、コケの印象は全くありません。そこで、このコケは、中国から伝わったものではなく、日本オリジナルなのか、と思っていました。とはいえ、自分のような人間が調べると言っても限界があり、唯一唐詩に出てくる表現をたどって、唐の時代にそういうものがあったかどうか調べることができるのみです。

わたくしがいつも学習している『唐詩三百首』(蘅塘退士/編)で言いますとコケが登場するのは、ざっと見た感じで以下の通りです。


①『宿王昌齢隠居』常建
②『晨詣超師院読禅経』柳宗元
③『長幹行』李白
④『鹿柴』王維

⑤『廬山謡寄廬侍御/示虚舟』李白


これはあくまで「ざっと見た感じ」ですので、今後見つけたら追加します。現時点で見つかっているのが5首ということで、全体の1%くらいでしょうか。そのうち、④と⑤は完全に自然界にあるコケを詠んだもので、③も微妙ですが、自然に生えたコケのことです。


今回の件で大事なのが①と②です。ここで詠まれたコケは、どちらも庭園のコケです。これらのコケが意図的に生やされたコケなのかはわかりませんが、お寺さんや王昌齢の別荘が管理不足でコケだらけになることは考えにくく、また、少なくともこれらのコケが「美」として表現されていることも考え合わせると唐代の中国でコケを意図的に庭園に生やさせることがあったと考えるのが妥当でしょう。

で、何がいいたいかと言うと何もないです。取り留めのない文章で「人をコケにする」ような話ですいません。

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