民進党の話
台湾に民進党という政党があります。日本で台湾の政治の話は「統一か?独立か?」という視点だけで語られがちですが、当然ながら、台湾の人たちの実際の生活において、そういう問題以外にもたくさんの問題があるのです。ただ、日本の人たちよりその辺がわかっていないのが大陸のお偉いさん方で、大きな選挙のたびにミサイル演習をしたり、恫喝まがいの言動をしたりとやたらと民進党をアシストする動きを見せたりします。この辺は、北の将軍さまが自民党をアシストしたがるのと少し似ていますね。
まあ、それはともかく、この民進党という政党ですが、生まれた経緯などから色々と理想的なことばかりを声高に叫ぶという、悪く言うと「お花畑」な雰囲気がありました。(ちなみに香港の民主派と言われる今は絶滅危惧種の政治家たちにもそういう傾向が見られるような気がします)言ってることはいいことのように聞こえるのですが、実行力が、、、みたいな感じです。民進党も上記アシストもあり、2000年に政権を取るのですが、いろいろと政権運営のまずさを露呈し、2008年にライバルの国民党に政権を奪われます。
ここまでは、日本でいうと「悪夢の民主党政権」に似た感じのする話です。しかし、その後、台湾の人たちの選択は違いました。もう一度民進党にチャンスを与えたのです。2016年、蔡英文さんが大統領選挙に勝ち、政権再交代を果たしました。その次の選挙も大陸による香港弾圧というアシストもあり、勝ったのです。この蔡英文さんという人は立派な人で、東アジアでこんな立派な政治家は他にいないだろうと思えるくらい立派な方です。
また、近い将来に台湾の大統領選挙があります。その結果がどうなるかは分かりませんが、この辺の経緯を見て思うのは、日本も彼らにもう一度政権を取らせても良かったんじゃないか、ということです。人間は、環境に適応する生き物です。彼らは「現政権を批判すれば良い」というぬるい環境に完全に適応してしまっています。彼らの支持者もそういう行動に拍手を送り、現実的な政策を望んでいません。これは、それ以外の人たちから見ると「批判のための批判」で盛り上がっている「批判マニア」にしか見えないです。
我々は彼らをそういう「マニアの世界」から引きずり出せなかったのか?これからどうすれば引きずり出せるのか?
現政権の腐臭を放つ体たらくを見るにつけ、最近はそんなことを考えています。
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