今年も、わたくしが応援するヴィッセル神戸がJリーグで優勝することができました。この優勝には、色んな側面がありますので、そのあたりをちょこちょこっと書きたいと思います。
まず、去年の優勝争いから書きます。我らがヴィッセル神戸は長年に渡りJリーグの中低位に沈みっぱなしという弱小チームでありました。一昨年、厳しい降格危機を抜け出すと昨年チームが変わったように優勝争いを始めました。つまり、我々神戸サポにとっては、去年の優勝争いが体験した唯一の優勝争いであり、他の優勝争いを知りません。中には弱小チーム時代に他チームの優勝争いに注目していた奇特な方もいらしたと思いますが、わたくしは自チームの残留にしか興味のないサポーターでしたので、優勝争いと言えば去年の優勝争い、という認識でした。
で、昨年の優勝争いとは、ライバル同士の凌ぎ合いともいうべき熾烈なものでした。首位を走っていたヴィッセル神戸と二位で追いかけていた横浜Fマリノスによる優勝争いでしたが、両者共に譲らずに勝ち続け、最終節の一つ前に横浜が新潟に引き分けて、ウチが名古屋に勝利することで優勝が決まりました。
ちなみに当時の横浜は、Jリーグの優勝争いの他、ACLも戦っており、超過密日程の中、主力選手が負傷するなど、かなりの不利を抱えておりましたが、しぶとく勝ち続け、ウチを苦しめてくれました。
これが我々の唯一経験した優勝争いであり、我々にとっては優勝争いとはこういうものだったのです。
それを踏まえて言いますと、今年の優勝争いは「拍子抜け」でした。最後は、神戸、広島、町田の3チームに優勝可能性があるという大混戦になりましたが、最終節より前は神戸広島の一騎打ちと見られていました。ただ、この2チームがあまり優秀な戦績を残せなかったために最終節で町田にまで可能性が出てきたといっていいでしょう。
シーズン序盤は神戸も広島も調子に乗れず、特に神戸は勝てる試合で追いつかれたり、引き分けにできる試合を落としたり、勝ち点を取りこぼすことが多く、事前の予想とは異なり、首位を走ることができませんでした。その序盤で首位を走ったのは、町田でしたが、その町田も各チームに対策され、だんだん厳しくなってきます。そんな中首位に立ったのが広島で、なんとリーグ戦10連勝という戦績で他を圧倒し、「今年の優勝は広島」という雰囲気が漂い始めました。さらに優勝争いの相手とみなされた神戸も破竹の勢いとはいかず、さっき書いたような煮え切らない状態が続いていました。その上、広島と神戸の直接対戦が早くに終わったこともあり、自力優勝というものはうちにはない状態でした。
そんな中、ACLなどの過密日程の影響を受けたのか、広島が負けはじめました。ウチも相変わらず煮え切らない状態だったのですが、勝点は少しずつ積み上げていけたので、勝点を積めなくなった広島が相対的に落ちていき、うちが首位に立ち、また自力優勝の目が出てきました。
そうなると、俄然やる気が出て連戦連勝か、と思いきや、やはり煮え切らず、負けこそあまりないものの連勝もないという有り様。このあたりは、ACLや天皇杯も戦うという過密日程の影響もあるのですが、去年の横浜のことを考えるとあまり理由にしたくありません。
そういう状態なので、今年の優勝は、二連覇、天皇杯との二冠、という価値はあるのですが、去年ほど輝かしくないと思います。
ひとことでいうと、去年の強いライバル同士が切磋琢磨して勝ち抜いた優勝の方が価値があったということです。
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