五右衛門風呂の思い出
わたくしの父親は大分県の出身ですが、貧乏だったのと性格がケチだったので、田舎に帰るということをほとんどしませんでした。わたくしの覚えている限り、わたくしの祖父母が逝去した時くらいです。そして、それ以外に一回あった帰郷の機会がわたくしが小学生三年生か四年生の時のことです。
その時のことは、わたくしにとっては、まさにカルチャーショックとも言うべき体験で、もともとあまり都会とは言えない場所に住んでいましたが、「これぞ本当の田舎」というものを味わうことができた実に貴重な体験でした。
その中でももっとも印象に残っているのが、五右衛門風呂でした。風呂桶が大きな岩をくり抜いたような形状になっており、底から薪に火をつけお湯を沸かすというとても原始的なお風呂です。その特性上、どうしても底が熱くなってしまうので、板の上に乗って足が直接底に触れないようにしなければなりません。子供だったわたくしは、それが怖くてお風呂をあまり楽しめなかったように憶えています。
以上が、五右衛門風呂の思い出です。それ以外にも、父親の田舎ではさまざまなカルチャーショックを受けました。今から思えば、あれこそまさしく「天離る鄙」でした。
また、思い出せば書いていきたいと思います。
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